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妊活 スクリーニング検査② ~月経中、黄体期ホルモン採血~

2022年3月9日

スクリーニング検査、つづいては

基礎的なホルモン採血についてお話していきます

 

ホルモン値は月経周期の中で増減するため、

適切な時期に合わせて検査を行う必要があります。

 

 

1.月経中に7項目(FSH、LH、E2、PRL、TSH、FT3、FT4)

の検査を採血にて行っていきます。

 

月経中は卵巣の機能がお休みとなるため、

卵巣の基礎状態を把握することができます。

 

 

2.黄体期に2項目(P4,E2)の検査を

採血にて行っていきます。

 

排卵後に妊娠に向けてホルモンが

上昇しているかどうかを確認する為です。

 

 

それぞれについて説明します

 

1.月経中ホルモン採血について

 

①FSH(卵胞刺激ホルモン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで、

卵胞ホルモンを刺激させます。

30mIU/mL以上だと閉経が近い可能性があります。

 

 

②LH(黄体化ホルモン)

FSHと同じく脳下垂体から分泌されるホルモンで、

排卵をおこします。

LHが上昇すると排卵が近づいていることを意味します。

月経中の基準値は1.4~15mIU/mLです。

 

 

③E2(卵胞ホルモン)

受精卵のベッドとなる子宮内膜を厚くしたり、

受精を助けるおりもの(頸管粘液)を増やしたりする作用があります。

卵胞が育ってくると値は高くなっていきますが、

通常は月経中に卵胞が育つことはないため、

月経中の基準値としては20~75.pg/mlとなります。

 

 

 

④PRL(プロラクチン、乳汁分泌ホルモン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで本来は母乳を出させるホルモンです。

非妊娠時に高いと不妊症の原因となります。

基準値は4.9~2.93ng/mlとなります。

 

 

⑤TSH(甲状腺刺激ホルモン)⑥FT3(甲状腺ホルモン)⑦FT4(甲状腺ホルモン)

TSHが2.5 (μIU/mL )以下が妊娠にとって望ましい値と言われています。

甲状腺ホルモンが高い場合や低い場合は、不妊症や流産の原因となることもあります。

 

月経中ホルモン採血は保険診療にて行うことができます

(2022年3月、現時点ではタイミング療法のみとなります)

 

 

 

 

2.黄体期に採血する項目について

E2(エストロゲン)は月経中、黄体期の2回検査します。

月経中と違い、卵胞が育ったあとのため、

エストロゲンの値が高くなっている状態です。

排卵直後は一度値が下がりますが、着床環境を整えるため、

また徐々に増えていきます。

当院では100~200pg/mLを基準としています。

 

 

P4(黄体ホルモン)は高温期に採血にて検査します。

黄体機能の評価を行い、値が10ng/ml以下の場合は、

黄体機能不全が疑われます。

 

 

それぞれの最適な時期に合わせ、検査を行わせていただきます。

ご不明な点等ございましたら、ご相談ください