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PRP(多血小板血漿)療法について

医療法人雙葉会はなおかIVFクリニック品川は
2021年8月2日に厚生労働省「再生医療等委員会」より
施設認可されたPRP療法の認定医療機関です。

早発卵巣不全(POI)、早発閉経、卵巣機能低下症の方へ

早発卵巣不全(POI:Premature Ovarian insufficiency)とは、40歳未満の早い時期に4か月以上の無月経、高FSH、高LH、低エストロゲン値を呈する状態を指します。

POIの患者様は、体内でホルモンを分泌する能力が衰えており、排卵が行われていない状態です。 また卵巣内に残っている卵子がたいへん少なくなっているため、一般的には妊娠することがたいへん難しい状態といわれています。

早発卵巣不全(POI)は30歳未満の0.1%、40歳未満の1%程度に見られます。
ただしこのような状態であっても、妊娠・出産のチャンスはあります。
卵子が回収できた場合は、年齢相当の結果が期待できるとされています。

当院では通常、卵子の数が少ない方は、無理に強い刺激を行わず、クロミフェン(少量クロミフェン、隔日投与なども考慮)、レトロゾール(フェマーラ🄬)などの内服薬を中心にゆっくりと刺激して、採卵のチャンスを待ちます。
また周期中は持続的にモニタリングを行い、限られたチャンスを逃さないようにします。
また、卵子が少ないだけでなく、卵巣機能が著しく低下している方に対して治療の選択肢の一つとして、自己多血小板血漿(PRP)による再生医療をご用意しております。

PRP(多血小板血漿)療法

PRP(多血小板血漿)療法とは、
患者様の血液から抽出した高濃度の血小板(platelet-rich plasma:PRP)を子宮内に注入する方法です。

血症板に含まれる成分因子により、組織の成長促進が期待できます。
当院でのPRP注入には以下の2種類(卵巣・子宮内膜)があります

①卵巣へのPRP療法

卵巣PRPは非常に高度な技術が必要です。当院は都内で2番目に認可が下り手術実績も豊富です。お悩みの方は是非ご相談にいらしてください。

卵巣に直接PRP注入を行うことで、卵胞周囲の血管新生が促進されることにより、卵巣機能が改善されることが期待できます。
それにより、採卵数の増加や、卵子の質の向上が可能になると考えられています。

【卵巣PRP療法の費用】
PRPスピッツ1本(卵巣1個分) 220,000円(税込)
内訳 PRP1本+手術代+穿刺針代

※片方の卵巣に1本分のPRPを注入することが推奨されておりますが、スピッツ1本を半分ずつ両方の卵巣に入れることも可能です。
※卵巣PRPはその効果が5か月続くといわれております。効果がでているうちに卵子が確保できるように頑張りましょう。

【方法】

卵巣が見えていればいつでも可能です。
効果は5か月続くといわれております。

〜注入当日の流れ〜

【対象】
  • AMHが低い方(AMH:1以下)
  • 卵胞が全く育たない方
  • 卵巣刺激しても卵子が1~2個しか取れない方
  • 良好胚が取れない方
  • 空砲が多い方

事前に必要な採血項目:感染症、血算、凝固(治療開始周期に採血します)

*下記に該当する方は、治療対象外の可能性があります。医師にご相談下さい。
血色素(Hb):11g/dl以下
血小板(Plt)が150,000/mm³以下
悪性腫瘍治療中
血小板機能異常症
非ステロイド性消炎鎮痛剤、抗凝固剤で治療中

参考文献
1. Chang Y et al.(2015)Autologous platelet-rich plasma promotes endometrial growth and improves pregnancy outcome during in vitro fertilization
2. Kusumi M,Ihana T,Kurosawa T,Ohashi Y,Tshtsumi O.(2020) Intrauterine administration of platelet-rich plasma improves embryo implantation by increasing the endometrial thickness in women with repeated implantation failure: A single-arm self-controlled trial
3. 渡辺雄一、富岡みゆき、菅谷文人ら(2013)多血小板血漿が血管内皮細胞および線維芽細胞に及ぼす影響 聖マリアンナ医科大学雑誌、Vol140,pp101-107

②子宮内膜へのPRP療法

子宮内膜における細胞増殖、血管新生を良好にすることで、胚着床率の改善や妊娠維持が期待できます。例えばホルモン補充を行っていてもなかなか子宮内膜が厚くならない方は、PRP(多血小板血漿)注入を行うことで、子宮内膜が厚くなる可能性があります。
また、PRP多血小板血漿は子宮内の血流を増加させることで、反復着床不全(RIF)の要因とされている子宮内膜炎を緩和することも示唆されています。

【子宮内膜PRP療法の費用】
1回 220,000円(税込)
内訳 PRP1本+子宮内注入手技代+エコー代

※片方の卵巣に1本分のPRPを注入することが推奨されておりますが、スピッツ1本を半分ずつ両方の卵巣に入れることも可能です。
※卵巣PRPはその効果が5か月続くといわれております。効果がでているうちに卵子が確保できるように頑張りましょう。

【方法】

ホルモン補充移植周期の中で、月経10日目、12日目RRPを注入します。
〜注入当日の流れ〜

その後月経14~16日目頃にホルモン値・エコーで内膜状況を確認し、移植に適しているか判断します。

【対象】
  • なかなか内膜が厚くならない方
  • 良好胚を入れてもなかなか着床しない方

事前に必要な採血項目:感染症、血算、凝固(治療開始周期に採血します)
*新鮮胚移植周期ご希望の方は行うことができません。
*下記に該当する方は、治療対象外の可能性があります。医師にご相談下さい。
血色素(Hb):11g/dl以下
血小板(Plt)が150,000/mm³以下
悪性腫瘍治療中
血小板機能異常症
非ステロイド性消炎鎮痛剤、抗凝固剤で治療中

参考文献
1. Harton et al. (2013) Diminished effect of maternal age on implantation after preimplantation genetic diagnosis with array comparative genomic hybridization. Fertil Steril.
2. Fragouli et al. (2015) The developmental potential of mosaic embryos. Fertil Steril.
3. Greco et al. (2015) Healthy Babies after Intrauterine Transfer of Mosaic Aneuploid Blastocysts. N Engl J Med.

③その他の対策

ホルモン補充療法

主に女性ホルモンであるエストロゲンを補うことで、卵巣が正常に機能できる環境を整えることが目的です。
エストロゲンは経口的、または経皮的に補い、卵巣の調子が整ったと判断されれば、誘発剤の投与を開始します。時に多めの注射を用いることがあります。

栄養・サプリメント

ビタミンD・DHEAの効果が期待されます。
これはいずれも、卵巣機能をサポートする効果が報告されており、積極的に用いる価値があります。
またビタミンDには免疫を賦活化し、感染症を防ぐ効果や、アレルギーに対しての効果、骨や筋肉を強くする効果なども報告されています。
DHEAはマザーホルモンと言われる存在であり、近年はメンタルヘルスの面でも注目されています。