Zymot(ザイモート)スパームセパレーター
2022年3月31日
今回はZymot(ザイモート)スパームセパレーターについてお話します
前回、精子の調整方法の多くは密度勾配遠心法を利用しているというお話をしました
密度勾配遠心法の特徴といえば・・・
精子の密度差を利用し、遠心機によって良好精子を濃縮・回収する
という事でしたね
しかし、遠心すると良い精子は集まりますが
一方で精子に物理的なダメージを与えてしまうというデメリットもあります
そこで登場するのが【Zymot(ザイモート)スパームセパレーター】
これは、メンブレンという特殊なフィルターを通し精子の運動性を利用して良好精子を回収する方法であり、従来法のような遠心分離は行わずに短時間で良好精子を回収するという画期的なアイテムなのです
図のように精液を注入口から注入すると、約30分間かけて最も前進運動性が高い精子がメンブレンを通って上方に泳ぎます
この時、精液中に含まれる不動精子や奇形精子、不純物などはメンブレンを通る事ができずに精液チャンバーの下部に残る仕組みになっているのです
遠心分離を行わずに効率的に良好精子を回収することができるなんてびっくりですよね!!!
当院では、受精率が低い方や受精しても良好胚が得られない方におすすめしています
ただし先進医療ではない為自費の採卵の方のみ適応となります
気になる方は気軽にお声がけください