慢性子宮内膜炎 CD138って?
2022年1月22日
本日は慢性子宮内膜炎を調べる検査についてになります
慢性子宮内膜炎とは?
子宮内膜の慢性的に持続する炎症のことです。
痛みなどは少なく自覚症状に乏しいことが特徴です
子宮内膜の深い基底層にまで細菌が侵入し炎症が起こり、持続している状態です。
生理が起こり子宮内膜が作られるたびに炎症を繰りかえすために自然には治りません。
10%程度の女性に認められていると言われています。
陽性の9割が妊娠できないとまで言われています
どう不妊と関わるの?
炎症症状が続くと免疫活動も活発になり、受精卵を異物として攻撃してしまう可能性があるためです
着床不全や反復流産に関係がすることが分かってきています。
原因は?
細菌感染が主な原因です
どのような機序で慢性子宮内膜炎を起こすかは解明されていません。
検査は?
内診台にて子宮内膜を採取します(1~2分程度)
個人差はありますが痛みを伴います
CD138陽性細胞が5個以上認められると陽性となります。
内膜を採取するため、検査を行った周期はタイミング療法、人工受精、移植はできません
採卵周期は検査が可能です、看護師にご相談下さい。
※CD138陽性細胞(形質細胞)とは
骨髄で作られる白血球の一種であるBリンパ球(B細胞)が成熟してできる細胞です。
形質細胞は細菌やウイルスを攻撃する抗体を作り出し、感染や疾患の発生を防ぎます。
子宮内膜基底層に形質細胞が複数存在することが確認できれば
細菌感染によって内膜が炎症を起こしていることがわかります。
陽性となってしまったら?
抗生剤を2週間内服していただきます
抗生剤の副作用で胎児奇形のリスクがあります、内服時は避妊が必要となります。
内服治療後は検査結果によって再検査が必要となる方もいます
再検査についてはご案内していきます。
こちらの検査は自費診療となります、ご不明な点がございましたら
医師看護師にご相談下さい